外国語に携わるお仕事をされている方々の中には、勉強熱心な方がとてもたくさんいらっしゃいます。TOEICの点数が満点に近い方にお会いすることも、決して珍しいことではありません。語彙を増やしたり、文法の理解を深めたりと、語学の勉強にゴールはないのです。
今日は、自分の語学力をもっと豊かにしたいという方のために、ベテランの方々が身につけている教養についてご紹介します。
侮るなかれ、日本語力
通訳や翻訳に必要なのは外国語力だけではありません。正確に、分かりやすく伝えるためには、日本語力も必要です。なぜなら、日本語で表現できないことは英語でも表現できないからです。普段から使っているからと疎かにしがちな日本語の勉強も、通訳や翻訳のお仕事には欠かせない項目です。
語彙力と表現力を磨く
日本語については、文法の正しい理解なども重要ですが、通訳や翻訳のお仕事をするにあたっては、中でも語彙力と表現力が大切です。
語彙を増やすためには、たくさんの言葉をインプットする必要があります。また、表現力を磨くためには、さまざまな文章に触れることが必要です。要するに、たくさんの文章を、常日頃から読み深めることがポイントとなります。
たとえば、通訳や翻訳のお仕事で必要なジャンルに焦点を絞って文章を読むのもよいでしょう。医療、経済、ITなどのニュースや専門誌を読んでみると、最新知識や用語の使い方などが学べます。
基本は、読む・調べる・書くという学びの3ステップ
専門誌を読むのはハードルが高いと思っている方も、そこは勉強と割り切って一度トライしてみてください。分からないことがたくさんあるほうが、語彙力も表現力も高められるチャンスです。学習に必要なことは、まず新しい知識に触れることです。そして次に、分からないことを調べるというステップがあります。さらに、調べたことを簡単な方法で構いませんので何かに書き留めておくとよいでしょう。読む・調べる・書く、これでかなりの定着が図れます。
古典や、短歌・俳句もプラスアルファに!
ベテランの翻訳者さんたちの中には、古典文学を勉強したり、短歌・俳句を習ったりする方もいらっしゃいます。意外かと思われるかもしれませんが、これにより表現力の幅は格段に広がります。要は、最新知識や語彙を増やすことも重要ですが、伝統的な日本語表現になれ親しんだり、季節の移ろいを感じ取る感性を磨いたりすることで、表現力が高まるということのようです。また、言葉を選ぶときの頭の使い方も、だんだんと変化してくるようです。
お仕事にすぐに役立つ教養ではないかもしれませんが、日本語力のベースを引き上げるために、トライしてみるのもいいかもしれません。これまでと全く違ったアプローチをしてみることもオススメの勉強法ですね。
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