COLUMN

2017.11.29

通訳者への第一歩、その踏み出し方とは?

  • #通訳翻訳コラム
通訳者への第一歩、その踏み出し方とは?

英語を使った仕事といえば、「通訳者」を真っ先に思う浮かべる方も多いでしょう。
異なる言語を話す人同士が、その言葉の壁を超えて円滑にコミュニケーションし良好な関係を築くためには、「通訳者」は欠かせない存在です。
現役通訳者の方にお話を伺うと、初めはぎこちない人同士が、自分の英語力のおかげでみるみる笑顔になっていく様子が間近で見られたり、難しい商談が無事にまとまっていく臨場感などが感じられたりするそうです。確かな手応えを得られる充実感、人の役に立つ幸福感に、大きなやりがいを感じると言います。
人と人との間に入って流暢な英語で振る舞う通訳者の姿に、憧れを抱く人も多いはずです。
では、一体どうすれば、憧れの通訳者になれるのでしょうか。
現役通訳者たちの具体的な道のりを簡単にご紹介します。

あなたの「はじめの一歩」、本当にあってる?

あなたが既に社会人で、今の仕事を辞めて通訳者を目指そうとしている場合、まず初めに何をしますか?
この場合、もっとも多い答えの一つが、「求人サイトでの転職先の検索」です。
それでは、ためしに求人サイトで「通訳 正社員」というキーワード検索をしてみましょう。
大手求人サイトで検索したところ、下のグラフのような結果になりました。


グラフ:求人サイトにおける「通訳者・正社員」の求人掲載数の比較(首都圏エリアで検索、2017年10月現在)

どのサイトでも、正社員通訳者の求人数は1パーセントあるかないかといったところです。実は、求人サイトで転職先として通訳者の仕事を探しても、思ったように求人広告が見つからないという壁にぶち当たるのです。

この理由は、大きく2つあります。

まず1つ目の理由は、通訳者の仕事が、営業職や事務職などの仕事に比べて非常に少ないからです。昨今、グローバル化の流れにより、海外進出に伴って企業内で英語を使ったり、インバウンド対応で接客サービススタッフにも英語力が求められたりすることが多くなってきました。
とはいえ、やはりその数は、企業内でもごく一部の部署に限られています。企業の中に、通訳や翻訳を行う専門部署や役職が存在する場合もありますが、まだそれは一部の企業に限られています。多くの場合は、何か他の仕事を兼務しながら、必要に応じて通訳や翻訳の仕事をするという程度で、通訳を専業とした社員募集は、まだあまり行われていないのが実情です。
そして2つ目の理由は、通訳者は、フリーランスとして働くケースが圧倒的に多いということです。
これは、通訳専業の社員を企業がまだ本格的に採用していないということとも関係しています。企業は、通訳者を企業内に常駐させるために人員コストをかけるよりも、必要に応じてフリーランス通訳者を手配したり、エージェントに通訳者の派遣を依頼したりするほうが、コストメリットが高いと判断しているのです。

通訳者になるためには、フリーランスにならないといけないの?

先にもふれたように、現役通訳者のほとんどは、さまざまな企業から依頼される仕事を受けている、フリーランスの方ということになります。言い換えると、現在の社会状況では、通訳という仕事をするためには、必然的にフリーランス通訳者として独立せざるを得ないということになります。
でも、通訳者としての業務経験がない方の多くは、「いきなり独立なんてして、本当に仕事の依頼が来るかしら・・・」という不安や、「経験者の方に引き継ぎをしてもらいながら、スキルを上げていきたいんだけど・・・」という要望があるはずです。通訳者になるためには、本当にフリーランスとして独立しなければいけないのでしょうか。「私には、無理かも・・・」と諦めるのはまだ早い! 通訳初心者の方は、どうやってその一歩を踏み出すべきか、実際の経験談も踏まえて見ていきましょう。

通訳者へのはじめの一歩は、エージェントへの登録だ

通訳を依頼したいという社会の需要に応えるのは、フリーランス通訳者だけではありません。通訳者の派遣を行うエージェントも存在します。エージェントに登録すれば、経験の浅い方でも通訳のお仕事を得られますし、通訳者としての仕事のノウハウを得られることもあるので、はじめの一歩としてエージェントに登録するのは有効な手段です。
通訳者といっても、仕事に対する考え方はさまざまで、バリバリ働いてガンガン稼ぎたいという方もいれば、家庭と仕事をうまく両立させるためにフリーで働きたいという方もいます。エージェントは、そうした通訳者側のさまざまな需要に対しても、的確に通訳の仕事をご紹介するので、はじめの一歩を踏み出す方々にとっても安心です。
通訳や翻訳の仕事を専業にする場合は、まず、エージェントに登録してみましょう。

子育てがひと段落してから通訳者になったAさんの場合

Aさんが通訳者になるきっかけになったのは「通訳者のボランティア体験」。その後、はじめの一歩としてエージェントに登録しました。実は、40歳を過ぎてからから通訳のお仕事を始める方も多いのです。

通訳者の夢を諦めなかったBさんの場合


Bさんは、通訳者になる夢を諦めきれずに会社を退職。はじめの一歩として、語学学校に通いビジネスシーンで使える英語を学び直しました。Bさんも、仕事を得るためにまず初めにエージェントに登録したと言います。やる気次第で仕事量も調節できるため、収入は以前の会社員時代よりも増えたそうです。

仕事で培ってきた英語スキルを活かして独立したCさんの場合


Cさんは、海外勤務経験で培ったビジネスノウハウや語学力を活かし、はじめの一歩として、フリーのコンサルタント兼通訳者となりました。会社員時代から取引のある顧客の依頼を受けるだけでなく、より安定した収入を得るためにエージェントにも登録して通訳の仕事をしています。

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