特にコロナ禍以降はビジネスのオンライン化が一気に進み、会議やイベントも対面からオンラインへ移行しました。
それに伴い、通訳業務もオンライン通訳のご依頼が増えてきています。
オンライン通訳サービスは、リモートでサービス提供されるため、通訳者の出張費や移動時間がかからず、オンライン上で通訳対応ができるため、対面よりも格安で通訳依頼できるのが最大のメリットです。
しかし「オンライン通訳はどのようなシーンで活用できるのか、使ったことがないからちゃんと通訳してもらえるのかが不安」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本記事では、オンライン通訳サービスを検討されている企業の担当者向けに、オンライン通訳サービスについて、実際の活用例や費用相場、導入する際に注意するポイントを解説します。
オンライン通訳(リモート通訳)のサービスを利用するメリット


企業がオンライン通訳サービスを導入することで得られる主なメリットは次の通りです。
- コストを削減できる
- 多拠点・多国間にも対応できる
- 急な依頼にも迅速に対応できる
- 地理的・時間的な制約なく利用できる
- 録音・録画ができる
それぞれのポイントについて以下で解説します。
コストを削減できる
オンライン通訳を利用すれば、対面での通訳依頼に必要な交通費・宿泊費・会場費といった諸経費が不要になります。
通訳者を現地に呼ぶ必要がなくなるためです。
加えて企業側が通訳者を出迎えたり、部屋を確保したり、案内をしたりといった手間もいりません。
費用と手間が削減できるのがオンライン通訳の最大のメリットと言えるでしょう。
また、その削減幅は通訳者の海外派遣など、移動距離が長くなればなるほど、派遣日数が増えれば増えるほど大きくなります。
たとえば、通訳者が日本から米国に出張して3時間の会議に対応する場合と、オンラインで実施した場合を比較すると、飛行機代や現地での宿泊・移動代金がかからない分、大きなコスト削減につながります。
「通訳者を手配したいところだけど、それほどコストはかけられない」という通訳需要にも応えられるのがオンライン通訳のメリットです。
多拠点・多国間にも対応できる
オンライン通訳サービスは地理的な制約を超えて、複数の国や遠隔地をつないだオンライン会議でも、スムーズに多言語のやりとりが可能です。
たとえば、「東京本社 ↔ ニューヨーク支社 ↔ シンガポール拠点」を同時に接続し、英語・日本語・中国語の同時通訳をオンラインで行うといった運用も可能です。
時差による夜間対応を除けば、通常の通訳料金でオンライン通訳サービスを利用できます。
また、オンラインなら通訳者を場所に縛られずに起用できるため、専門分野に適した最適な通訳者を移動距離などを考えずに選定しやすいというメリットもあります。
吉香(KIKKO)では全国2,000人以上の通訳ネットワークを持っているため、オンライン通訳の場合、その中から場所によらず、自社のニーズに合った通訳者の手配が可能です。
急な依頼にも迅速に対応できる
オンライン通訳なら、対面のような通訳者の物理的な移動が不要な分、スケジュール調整が簡単です。
そのため、急な商談やトラブル対応の会議にも、対面に比べるとより早く代替する通訳者を手配しやすくなります。
従来は通訳者の現地手配が難しかった緊急の会議でも、オンライン通訳なら対応可能です。
このように、突然の依頼や緊急対応に強いこともオンライン通訳サービスのメリットです。
地理的・時間的な制約なく利用できる
インターネット環境さえあれば、オンライン通訳サービスは国内外問わず場所を選ばずに利用できます。
極端な話、通訳者も参加者も世界中どこにいても会議に参加できるため、出張の手配や場所の確保を気にする必要がありません。
また、時差のある地域との会議や深夜・早朝の対応が必要な場合でも、オンラインなら柔軟に通訳者をアサインできます。
吉香ではお問い合わせを24時間365日受け付けており、深夜帯の案件にも対応可能な体制を整えています。
時間や場所の制約を受けにくい点も、オンライン通訳サービスのメリットといえるでしょう。
録音・録画ができる
オンライン会議ツール(ZoomやTeamsなど)には録音・録画機能が備わっており、通訳付きの会議でもそのまま簡単に記録を残すことができます。
たとえばZoomの「レコーディング機能」を使えば、会議の音声と映像を保存して後から内容を確認したり社内で共有したりすることが可能です。
また、AIなどを連携し議事録を自動で作成する機能などもオンライン会議ツールには付いているので、対面に比べるとデータ面のやりとりが効率的です。
通訳内容も含め会議記録を残せるため、後日の議事録作成や内容の振り返り、録音データを社内研修に活用したり、通訳の品質検証などに役立ちます。
このように、録音データを保存・共有できる点も、オンライン通訳ならではのメリットです。
オンライン通訳(リモート通訳)サービスの活用例


企業は実際にどのようなシーンでオンライン通訳サービスを利用しているのでしょうか。
主に利用されるシーンは対面の通訳とあまり変わらず、次のようなシーンで活用されています。
- 国際会議・シンポジウム
- 取引先との商談・打ち合わせ
- インタビュー取材
- ウェビナー配信
- 海外支社との会議・打ち合わせ
- 外国人スタッフを含めた社内の会議・打ち合わせ
- 展示会やオンラインイベントのライブ配信
それぞれ見ていきましょう。
国際会議・シンポジウム
多言語の参加者が集まる国際会議やシンポジウムでは、通訳者の手配は必須です。
オンライン通訳サービスを利用した場合、オンライン上に通訳者が待機しており、参加者の各発言をリアルタイムで参加者に訳出ししていくといった活用が可能です。
最近では現地会場とオンライン参加者を組み合わせたハイブリッド型の国際会議も増えているため、以前よりオンライン通訳サービスを利用される方は増えています。
ただし、オンライン通訳を行うためには「映像」と「音声」がオンライン上に共有されなければ通訳ができないため、参加者同士の立ち話なども含め通訳対応をしたい場合は、現地に通訳を派遣することを検討する必要があります。
取引先との商談・打ち合わせ
海外企業との商談や定例の打ち合わせでも、オンライン通訳が活用できます。
オンライン上の商談や打ち合わせの場合は、オンライン会議に通訳者も参加して訳出しを、リアルの場での商談や打ち合わせの場合は、オンライン上に通訳者が待機して訳出し、という形で通訳していきます。
「万博のパビリオンの建設を請け負ったが未払いが続いている」というニュースにもある通り、海外企業と日本企業では文化が全く異なるため、日本の当たり前が通じません。
そのため、海外企業との商談の場合は通訳者を入れた方が、後々の失敗や意見の食い違いなどが起きにくくなります。
インタビュー取材
海外の企業や専門家へのインタビュー取材の場面でも、オンライン通訳サービスが活用できます。
オンライン上でのインタビュー取材であれば、通訳がオンライン上に同席し訳出し、対面でのインタビュー取材であれば、通訳者がオンライン上に待機して訳出し、という形でサービス提供が可能です。
ウェビナー配信
海外に向けたウェビナー(オンラインセミナー)を開催する企業も増えており、その際にもオンライン通訳サービスの活用が可能です。
日本語話者が講演するウェビナーを英語など他言語に同時通訳して配信すれば、海外の参加者にもリアルタイムで内容を届けることが可能です。
対面の通訳者の場合通訳ブース等の設置費用がかかったりしますが、オンライン通訳サービスの場合はそういった諸経費がかからずに通訳料金のみで対応できる点など、費用を最小限に抑えられる点が優れています。
海外支社との会議・打ち合わせ
国内の本社と海外拠点を結ぶ社内会議でも、オンライン通訳サービスは活用されています。
言語の異なる支社間で戦略共有や進捗確認を行う際、通訳者がいれば双方で認識齟齬なく議論を進められます。
しかし、「出張すると費用がかかってしまう…」という費用感の問題が社内会議では発生してしまいがちです。
オンライン通訳の場合は出張費がかからず、通訳料金のみで対応ができるため、こういったちょっとした会議や打ち合わせにも通訳を入れやすくなります。
外国人スタッフを含めた社内の会議・打ち合わせ
社内に外国籍スタッフがいる場合の会議でも、オンライン通訳サービスは有効です。
日本語ネイティブと外国人社員が混在する打ち合わせで通訳を併用すれば、言語の壁を感じることなく全員が議論に参加できます。
実際に外国人スタッフを含めた社内会議にオンライン通訳サービスを導入している企業も存在します。
社内公用語が日本語の場合、どうしても外国人社員は内容把握にタイムラグが生じがちです。
外国人社員の社内コミュニケーションに課題を感じているのであれば、格安で依頼ができるオンライン会議サービスの導入がおすすめです。
展示会やオンラインイベントのライブ配信
海外からの参加者を含む展示会やオンラインイベントでは、通訳者によるリアルタイムの情報共有が欠かせません。
オンライン通訳サービスを活用してオンライン上で同時通訳を行えば、多言語の聴衆に対しても一斉にメッセージを届けることができます。
ライブ配信はネット上で行われるものなので、対面よりもオンライン通訳を活用した方が運用もスムーズです。
オンライン通訳(リモート通訳)のサービス提供方法


オンライン通訳サービスは、既に普及しているZoomやMicrosoftTeams、GoogleMeetなどのWeb会議ツールと通訳サービスを組み合わせる形態で提供されるのが一般的です。
具体的には、こうした会議システムに通訳者が参加し、必要に応じて通訳専用の音声チャンネルや別回線を用意して通訳を行います。
インターネット環境さえ整っていれば、場所を問わずサービスを利用でき、導入コストを低く抑えられるのが主なメリットです。
自社で既に使い慣れた会議ツールであれば、追加のシステム導入なしに手軽にスタートできます。
オンライン通訳(リモート通訳)の費用相場


オンライン通訳の費用は、対面の通訳者よりも諸経費がかからない分、純粋に通訳料金だけがかかる形です。
通訳料金はオンラインでも対面でも変わりません。
通訳の形式(同時通訳か逐次通訳か)、通訳者のレベル、対応言語、拘束時間などによって変動します。
半日(4時間以内)料金・全日(8時間以内)料金の設定を設けているサービスが一般的で、延長料金やキャンセル料が別途定められていることもあります。
参考までに、吉香(KIKKO)での通訳料金の一例は次の通りです。
| 通訳クラス | 通訳形式 | 全日料金 | 半日料金 | 延長料金 |
|---|---|---|---|---|
| Aクラス | 同時通訳 ウィスパリング 逐次通訳 |
¥100,000〜 | ¥67,000〜 | ¥15,000〜/1時間 |
| Bクラス | 逐次通訳 | ¥70,000〜 | ¥48,000〜 | ¥10,000〜/1時間 |
| Cクラス | 逐次通訳 | ¥45,000〜 | ¥30,000〜 | ¥6,500〜/1時間 |
引用元:吉香「料金のご案内」
上記はあくまで目安で、専門性の高い分野や希少言語の場合は料金が加算されることがあるので、詳細な費用目安を出すためには通訳会社に見積もり依頼をしていただく必要があります。
また、オンライン通訳であれば交通費や宿泊費などの実費は不要になりますが、会議の内容によっては事前準備費用や機材レンタル費用が見積もりに含まれる場合もあります。
費用感でご不明な点があれば、お気軽に吉香(KIKKO)までお問合せください。
オンライン通訳(リモート通訳)を依頼する際の注意点

オンライン通訳サービスを依頼する場合、対面の通訳依頼とは勝手が違う分、企業側で事前に確認・準備しておくべきポイントがあります。
スムーズな運用とトラブル防止のため、次の点に注意しましょう。
- ビジネス通訳を依頼する際には「翻訳」も依頼できるかを確認する
- 通信環境を整備する
- セキュリティ対策を徹底する
- 目的に合わせたサービス形態を選択する
- 通訳者と事前に連携しておく
それぞれ詳しく解説します。
ビジネス通訳を依頼する際には「翻訳」も依頼できるかを確認する
会議や商談の通訳を依頼する場合、依頼の前後で発生する関連資料の翻訳の必要性にも目を向けておきましょう。
たとえば会議資料や議事録、契約書ドラフトなど、通訳対象の言語とは別の文書翻訳が必要になるケースは少なくありません。
こうした翻訳業務を通訳サービスのオプションとしてまとめて依頼できるかを通訳会社に事前確認しておくと便利です。
ワンストップで対応できる会社であれば、通訳と翻訳の連携、納期調整も効率的に行えます。
一方で翻訳に対応していない場合、「通訳はこの会社」「翻訳はこの会社」という依頼方法になってしまい、手間とお金が余計にかかってしまうので、注意しましょう。
また、機密保持の観点からも、別々の業者に頼むより一社にまとめた方が管理しやすい利点があります。
吉香(KIKKO)では通訳と翻訳の両サービスを展開しており、オンライン通訳サービス提供時の資料の翻訳なども合わせて依頼を承ることが可能です。
通信環境を整備する
オンライン通訳は、インターネット回線ありきのサービスです。
音声や映像の遅延・途切れが起これば会議進行に支障をきたすため、安定したインターネット通信環境を確保することが何より重要です。
具体的には、有線LANによる接続や十分な帯域幅の確保、通信機器の事前チェックを徹底しましょう。
実際、多くのプロ通訳者は自宅に光回線を引き、有線接続で通訳に臨んでいます。
また、万一に備えて予備の通信手段(たとえばテザリングやモバイルルーター)を用意しておくことも検討してください。
主催者側も参加者側も「できればWi-Fiより有線」で接続するなどネット環境整備に努めれば、オンラインでも快適に通訳を活用できます。
機材面でも、マイクやスピーカーの音質向上策を講じたりするのも通訳品質を確保する上で重要です。
セキュリティ対策を徹底する
オンラインで機密性の高い会議を行う際には、情報セキュリティ対策にも十分に留意しましょう。
通信がインターネット経由になる以上、盗聴やデータ漏洩を防ぐ措置が不可欠です。
具体的には、通訳に使用するプラットフォームが通信の暗号化やアクセス制限、エンドツーエンドの暗号化を実装しているか確認します。
通訳者や参加者にも機密保持契約(NDA)に署名してもらい、会議内容を外部に漏らさない体制を整えましょう。
自社内でZoomやTeamsを使う場合も、ミーティングパスコードの設定や待機室機能の利用など基本的なセキュリティ設定を忘れずに。
情報漏洩のリスクを低減するため、技術面・契約面から多層的に対策を講じておくことが大切です。
目的に合わせたサービス形態を選択する
前述の通り、オンライン通訳には専用プラットフォーム型と既存ツール連携型があります。
それぞれメリットが異なるため、会議の目的や規模に応じて最適なサービス形態を選ぶことが重要です。
たとえば参加者数が数名程度の社内打ち合わせや1対1の商談であれば、普段使っているWeb会議システム+通訳者で十分です。
一方、何百人も参加する大型の国際ウェビナーや株主総会のようなイベント通訳では、通訳専用プラットフォームと専門機材・技術スタッフのサポートを組み合わせた方が安心です。
また、通訳の頻度も考慮ポイントです。
週次の定例会議に毎回通訳が必要なら手軽な運用ができるサービスを、年に一度の国際会議なら質重視でプロフェッショナル仕様を、といった具合にコストと品質のバランスを検討しましょう。
通訳者と事前に連携しておく
オンライン通訳を最大限に活用するには、当日までに通訳者との十分な連携・準備を行っておくことも欠かせません。
具体的には、会議の資料やアジェンダ、専門用語集などを事前に通訳者に共有し、会議の目的や背景を説明しておきます。
プロの通訳者は当日に備えて事前に渡された関連資料を読み込み、専門用語や内容を把握する入念な準備を行うのが基本です。
提供する資料が多かったり高度な専門分野であれば、通訳者との事前打ち合わせの場を設け、発言者のクセや議題の要点などを共有すると良いでしょう。
こうした下準備によって当日の通訳精度は格段に向上します。
またリハーサルが可能であれば、通訳者にも参加してもらい通信環境や通訳の音声切替方法などを一通り確認しておくと安心です。
リハーサルが無理な場合でも通訳者とは当日本番前に、5分でも10分でもコンタクトを取り、当日の動きなどについて打ち合わせしておくのがおすすめです。
通訳者をチームの一員として密にコミュニケーションを取っておくことが、円滑な運用につながります。
質の高いオンラインの通訳(リモート通訳)は吉香におまかせ


オンライン通訳サービスはコスト削減や多拠点・多国籍対応の柔軟性、さらには優秀な通訳者を分野に応じて選定できるといった多くのメリットがあり、企業のグローバル展開を支える有効な手段となっています。
吉香は創業から40年以上にわたり通訳・翻訳事業を行ってきました。
テレビ局・国際会議・官公庁案件など多様な現場実績があるだけではなく、専門性を持つ通訳者が2,000名以上所属しており、分野や言語にマッチした人材を迅速に手配できる体制も整えています。
そのため、いざという時に緊急対応や「時間がない」という場合の急ぎの通訳手配などにも対応が可能です。
また、オンライン通訳に関する技術面のサポートも可能です。
オンライン通訳は場所や時間の制約がない分、自由度が高く、より企業さまのニーズに沿った最適な通訳者の手配ができるので、ぜひオンライン通訳サービスの導入をご検討ください。











