スポーツの国際化が進む中、外国人選手や海外チームとのコミュニケーションには専門の「スポーツ通訳」が欠かせません。
本記事では、スポーツ通訳の手配の方法や流れ、注意点などを40年以上通訳事業を行ってきた吉香(KIKKO)が分かりやすく解説していきます。
スポーツ通訳とは?

スポーツ通訳者とは、スポーツの現場で異なる言語を話す人々の間に入り、意思疎通をサポートする通訳者のことです。
試合前後の記者会見や選手インタビュー、監督と選手間の戦術伝達、スポンサーやメディアとの交渉サポートなど、業務範囲は多岐にわたります。
また、移動中や食事の場面で外国人選手の生活面を支援したり、文化の違いを調整する役割も担います。
「スポーツ通訳」は吉香の登録商標
なお、日本では「スポーツ通訳」という登録商標を吉香が保有しております。
吉香はそれだけスポーツ分野の通訳サービスに力を入れており、対応実績も豊富です。
スポーツ通訳は一般的な通訳者では対応が難しい

スポーツ通訳は一見すると「通訳」の一分野ですが、実際には一般的な通訳者には対応が難しい特殊なスキルが要求されます。
単に語学が堪能なだけでは不十分です。
競技特有の知識や用語、スポーツならではのスピード感や臨場感、現場対応力、機密情報の扱いへの意識など、さまざまな点で一般の通訳とは大きく異なるのです。
具体的に一般的な通訳とスポーツ通訳の違いを具体的に見ていきましょう。
専門用語と独特の表現
スポーツの世界では「バント(野球の戦術)」「オフサイド(サッカーの反則)」「ピック&ロール(バスケットボールの攻撃戦術)」「リーチ(格闘技でのリーチの長さ)」など、日常会話ではまず登場しない競技特有の専門用語が飛び交います。
また「リズムを崩された」「相手にプレッシャーをかける」といった抽象的なスポーツ独特の言い回しも多用されます。
こうした用語や慣用句を競技経験や知識なしに的確に訳すのは難しく、一般的な通訳者だと瞬時に正しい意味に置き換えられないリスクがあります。
実際に、スポーツ通訳には語学力に加えて各競技への深い理解力が求められ、競技特有の表現を正しく理解し伝える能力が必要です。
たとえば野球やサッカー、バスケなどで海外選手が増えているプロリーグでは、チームメイト・監督・メディアとの橋渡しとして専門知識を持つ通訳が必要とされています。
スピード感と瞬発力
スポーツの会見やインタビューはテンポが速く、間を空けると雰囲気が途切れてしまいます。
選手や監督が熱気の中で一気に話す場面も多く、通訳者には高い瞬発力と反射神経が求められます。
逐次通訳でも会話の流れを止めず、勢いや感情をそのまま伝える技術が必要です。
監督の指示や選手の発言を即座に正確に伝えるため、スピードと正確さの両立が欠かせません。
落ち着いた会議に強いビジネス通訳者でも、臨機応変な対応が求められるスポーツ現場には不慣れな場合があります。
通訳者自身が競技の流れを理解し、瞬時に訳出できることが重要で、そのためには競技経験や専門知識を持つ人材が理想です。
臨場感・ニュアンスの再現
スポーツの現場では、勝利の喜びや敗戦の悔しさ、ファンへのメッセージなど「感情」や「熱量」をそのまま伝える力が必要です。
選手の意図を汲み取り、適切なニュアンスで訳すことで臨場感を再現できます。
誤訳や機械的な訳では、選手の言葉がファンに十分伝わりません。
このように、スポーツ通訳には「正確さ+感情表現力」が不可欠です。
試合中や会見の緊張した場面でも冷静に判断し、選手の発言をそのままの感情で伝えられる通訳者が必要です。
マルチな対応力
スポーツ通訳者は一人で多くの役割を担います。
メディアやスポンサー対応に加え、チーム内の通訳を任されることも珍しくありません。
さらに遠征では選手の移動や生活をサポートし、ケガや病院対応まで求められる場合もあります。
会議室で完結する国際会議通訳と違い、スポーツ通訳者は試合会場からホテルまで現場全体を支える存在です。
大会期間中は選手団に同行し、生活面を支えながら、記者会見や取材では発言を正確に伝える役割を果たします。
ときには大会運営スタッフの一員として調整役を担い、スポンサー交渉の場に立ち会うこともあるのです。
試合や大会での通訳
海外チームや外国人選手が参加する試合では、試合前後の会見やインタビューで通訳が欠かせません。
競技中や練習時にも、監督の戦術指示を外国籍選手に伝える場面が多くあります。
たとえば、サッカーや野球、バスケといったプロリーグでは助っ人外国人選手が多く在籍しており、チームや監督、メディアとの橋渡しを担う通訳者の存在は不可欠です。
試合中も選手の動きを見ながら瞬時に指示を伝え、ゲームの流れを円滑にする重要な役割を担います。
メディア対応での依頼
スポーツ選手がテレビやラジオに出演する際、通訳者はそばでコミュニケーションを支えます。
国内外の記者による取材でも、発言を正確に伝えるため通訳は欠かせません。
スポーツメディアの現場では、国際大会や試合後のインタビュー・会見の通訳を担当するほか、現地取材に同行して情報伝達を担うこともあります。
放送局で実況解説に立ち会ったり、字幕制作に関わる場合もあります。
スポーツ選手の移動・滞在時の依頼
遠征や合宿では通訳者が帯同し、生活全般を支えるケースが少なくありません。
ホテルのチェックイン、移動手段の手配、レストランでの注文など、日常の場面で言葉の壁を取り除きます。
海外からの選手団に対しては、交通機関の利用を案内したり、宿泊先とのやり取りを代行することもあります。
選手がケガをすれば、医療従事者とのやり取りまで担う必要があります。
その際は「受傷の経緯・痛みの度合い・処置内容・搬送の要否」といった情報を即座に伝え、専門的な医療用語にも対応しなければなりません。
契約やビジネスシーンでの依頼
スポーツ通訳者は、契約交渉やスポンサー打ち合わせ、移籍会議や発表会見といったビジネスの場でも活躍します。
スポンサー企業と海外チームの契約交渉や、国際大会に伴う商談でも需要は拡大しています。
このような場では契約書や法的な用語が飛び交うため、語学力だけでなく契約実務の知識を備えた通訳者が望まれます。
吉香でもこういったスポーツの契約やビジネスシーンにおいて通訳者をアサインし、移籍発表の会見などで円滑なコミュニケーションを支援してきました。
イベントやファン交流での依頼
ファン感謝イベントやサイン会、トークショーなど、選手とファンが交流する場にも通訳者は必要です。
国内外の有名選手や指導者が講演する際には、内容を余すことなく聴衆に届ける役割を担います。
ファンイベントでは選手のユーモアや人柄を引き出し、会場を盛り上げる存在として重宝されるでしょう。
さらにスポーツツーリズムでは、現場の案内役として力を発揮します。
このようにスポーツ通訳者は、競技フィールドからステージまで幅広く活躍できる職業であり、臨機応変な対応力が不可欠です。
情報管理と信頼性
スポーツ通訳者は、選手の契約内容や怪我の状態、チーム戦術など高度な機密情報を扱います。
万一漏洩すれば、戦略やスポンサー契約に深刻な影響を与えかねません。
そのため、語学力や業界理解に加え、厳格な情報管理意識が不可欠であり、NDAの締結が必須です。
スポーツ通訳の手配方法は3つ

スポーツ通訳者を手配する方法は大きく3つあります。
それぞれにメリット・デメリットがあるため、状況に応じて最適な手段を選ぶことが重要です。
通訳会社への手配依頼
スポーツ通訳に強い通訳会社へ依頼する方法です。
競技経験者や海外VIPアテンドに長けた通訳者をネットワークから紹介してもらえます。
通訳者の手配から日程調整、報酬の支払いまで仲介してくれるため、契約や事務処理もスムーズに進みます。
特に弊社のようにスポーツ通訳実績豊富な通訳会社であれば、ニーズに合った適任者を迅速にアサインすることが可能です。
通訳会社を通す利点は、依頼した通訳者にトラブルがあっても代替要員を確保してくれる点や、機材手配などの付随サービスをまとめて任せられる点です。
一方で、直接依頼に比べて仲介手数料がかかる場合があります。
ただしみなさんが思っている以上にスポーツ通訳は専門性が高いため、信頼できる通販会社に依頼するのが一番無難と言えます。
通訳者への直接依頼
SNSやマッチングサイト、知人の紹介を通じてフリーランス通訳者に直接依頼する方法です。
仲介手数料がないため、コストを抑えられるのが大きなメリットです。
過去の依頼者から評判を聞いて直接コンタクトするケースもあります。
契約条件や報酬を当事者同士で決められる点も柔軟ですが、注意点も少なくありません。
まず、通訳者の専門性や実績を自身で確認しなければならない点です。
「依頼してみたが期待したレベルではなかった」というリスクがあります。
また、契約書の作成や報酬支払い、当日の調整まで自己責任になるため、慣れていないと担当者の負担が大きくなる可能性があります。
経験豊富で信頼できる通訳者を見つけられれば有効ですが、初めて依頼する場合は通訳会社を通す方が無難です。
スポーツ団体や協会経由で依頼
競技団体やリーグ、イベント主催者が提携する通訳者に依頼するケースもあります。
国際大会の組織委員会や各スポーツ協会が公式に通訳チームを用意している場合、その窓口に依頼するという方法です。
競技ごとの専門通訳者リストを持っている協会もあり、そのネットワークを活用できます。
ただし、この方法は依頼者側がその団体の会員であったり、大会公式の手配ルートに限られるケースも。
また、スポーツ団体経由は、その競技に精通した実績ある通訳者が派遣される安心感がありますが、スケジュールや人数に余裕がないと紹介してもらえないこともあるので、あらかじめ関係団体に問い合わせてみましょう。
スポーツ通訳を依頼する場合の予算感(費用相場)

スポーツ通訳の報酬は基本的に「基本料金+追加費用」で決まります。
基本料金は通訳稼働の長さによって設定され、業界では半日(4時間まで)と全日(8時間まで)がひとつの区切りになっています。
予定より長く通訳者を拘束すれば延長料金が加算される、という仕組みです。
相場として、スポーツ通訳は高い語学力と専門知識が求められるため、ビジネス通訳よりやや高めに設定される傾向があります。
通訳会社各社で多少の違いはありますが、たとえば弊社、吉香ではスポーツ対応可能な通訳者は最上位のAクラスに該当し、半日で67,000円~、全日で100,000円~が基本料金となっています(1名あたりの料金)。
同時に複数名手配すればその人数分費用も増えます。
もちろん通訳者の経験やスキルによって料金幅があり、大会規模や内容によっては別途お見積もりが必要になる場合もあるので注意しましょう。
| 通訳クラス | 通訳形式 | 全日料金 | 半日料金 |
|---|---|---|---|
| Aクラス | 同時通訳 ウィスパリング 逐次通訳 |
¥100,000〜 | ¥67,000〜 |
| Bクラス | 逐次通訳 | ¥70,000〜 | ¥48,000〜 |
| Cクラス | 逐次通訳 | ¥45,000〜 | ¥30,000〜 |
※半日=実働4時間以内(休憩含まず)、全日=実働7時間以内(拘束8時間)を想定。延長発生時は別途延長料金あり
引用元:吉香「料金のご案内」
スポーツ通訳で想定される追加費用
基本料金に加えて、スポーツ通訳では以下のようにご依頼内容に応じた追加費用が発生します。
- 交通費・宿泊費
- 事前打ち合わせ・資料準備費
- キャンセル料
- 専門性による割増
- 機材費
通訳者に直接依頼する場合はこういった追加費用の有無などを自身で確認する必要がありますが、通訳会社に依頼する場合は、これらを含めた総額見積もりを提示してもらえます。
交通費・宿泊費
通訳者の交通費や宿泊費は依頼者負担が基本です。
地方や海外遠征では通訳者の新幹線代・航空券・宿泊代・日当などを見込んでおく必要があります。
たとえば弊社、吉香のように「東京23区内なら交通費無料」という場合もあります。
事前打ち合わせ・資料準備費
通訳内容によっては、事前打ち合わせや資料の予習に時間を要します。
準備費として数千円〜数万円を請求されるケースもありますが、会社によって対応は異なります。
たとえば吉香では事前準備費は基本料金に含まれ、追加請求はありません。
キャンセル料
予約後に直前キャンセルすると、キャンセルポリシーに基づく費用が発生します。
一般的には前日・当日で100%、2〜3日前で50%、4〜7日前で30%という設定が多いです。
吉香もそのようなキャンセルポリシーを取っています。
大会中止や日程変更の可能性がある場合は、事前に規定を確認しておくことが大切です。
専門性による割増
特定競技に精通した通訳者や希少な経験を持つ人材を指名する場合、通常料金に上乗せされることがあります。
たとえば、「元日本代表選手が担当」といったケースでは、知名度や専門性に見合ったプレミア料金になることも。
機材費
大規模イベントで同時通訳を行う場合、通訳ブースや送受信機などの機材レンタル費が必要になります。
機材は通訳会社にまとめて任せることも、自社で手配することも可能です。
スポーツ通訳を依頼する流れ(通訳会社に依頼した場合)

スポーツ通訳を依頼する流れは、一般的にビジネス通訳を依頼する流れと変わりませんが、依頼する通訳会社によって若干変わってきます。
ここでは、通訳会社の吉香に依頼した場合の流れについて分かりやすく解説していきます。
STEP1:吉香への問い合わせ
吉香では公式サイトの問い合わせフォームや電話から相談が可能です。
依頼内容が漠然としていても問題なく、「スポーツ通訳を手配したい」と伝えれば十分です。
問い合わせ時点で以下の情報を伝えるとやり取りがスムーズになります。
- 希望言語の組み合わせ(例:日本語⇔英語)
- 通訳を依頼したい日時・場所・拘束時間の目安
- 通訳が必要なシーン(試合後インタビュー、契約交渉など)
- 競技や分野の専門知識が必要かどうか
- 可能であれば予算感
メール送信後は、通常1営業日以内に担当者から返信があります。
急ぎの場合は電話の方が確実です。
STEP2:ヒアリング・打ち合わせ
問い合わせ後、コーディネーターが具体的なヒアリングを行います。
主な確認事項は以下の通りです。
- 対応言語(主要言語+必要なら第三言語)
- 通訳形式(同時、逐次、ウィスパリングなど。記者会見は逐次が多い)
- 日時・場所・所要時間(延長や変更の可能性も含めて)
- 専門性の要否(例:格闘技経験者希望、医学知識があると望ましい)
- 使用資料と提供時期(台本、選手プロフィールなど)
- NDAの必要性(機密情報を扱う場合)
- その他の要望(移動サポート、女性通訳者希望など)
ヒアリングはメールや電話、必要に応じてオンラインミーティングで行われます。
場合によっては打ち合わせを経て詳細を詰めることも。
吉香ではスポーツ案件の経験を踏まえ、内容をお聞きした上で「この競技経験者が適任では」「延長リスクがあるので〇〇も想定しましょう」といった具体的な提案もこの時点である程度行います。
STEP3:ご提案・お見積もり
ヒアリング内容をもとに、通訳会社から通訳者の提案と見積もりが提示されます。
「◎◎競技の実績があるA氏を手配可能、逐次通訳で費用は◯◯円」といった具体的な形です。
見積もりには基本料金のほか、交通費・宿泊費・延長料金など想定される追加費用も明記されます。
内容と金額を確認し、疑問があれば遠慮なく質問しましょう。
特に延長料金やキャンセルポリシーはスポーツ案件では要チェックです。
通訳者のプロフィール(経歴・得意分野)が共有されることもあり、不安があれば別の候補を出してもらうことも可能です。
STEP4:契約
提案と見積もりに問題がなければ正式契約へ進みます。
通常、受発注書や請書などでの対応となりますが、必要であれば業務委託契約書と守秘義務契約(NDA)を結びます。
スポーツ案件は予定変更がつきものです。
拘束時間、日時と場所、報酬額、支払い条件、キャンセル規定などを明文化しておきましょう。
「延長戦時は1時間◯◯円で合意」など具体的に取り決めておけば、後の対応もスムーズになります。
STEP5:資料等の共有
契約後は、通訳者に情報や資料を提供しましょう。
質の高い通訳には事前準備が不可欠だからです。
通訳者は案件に合わせて事前準備を行うため、依頼側はできるだけ早めに資料を共有する共有しましょう。
準備すべき資料例は以下の通りです。
- 大会やイベントの概要・アジェンダ
- 進行台本や発表資料(日本語・英語両方が望ましい)
- 登壇者や選手のプロフィール(特に外国人名はカタカナ表記も)
- チーム内略語や戦術名などの用語集
- 想定Q&Aやコメント案
これらの資料が揃えば通訳者は万全に臨めます。
特にスポーツでは過去の成績や固有名詞が頻出するため、事前に情報を渡しておくことが通訳精度を高める鍵となります。
資料が確定しない場合でも、最低限、当日開始前に15〜30分の打ち合わせを設けましょう。
流れや役割分担を確認しておけば安心です。
吉香ではこういった事前の資料提供を重視しており、たとえドラフトやメモでも早めに共有いただくようご依頼者様にご案内させていただいております。
STEP6:最終確認(当日前の事前打ち合わせ)
イベントや試合の数日前には、直前の最終確認を行います。
主な確認事項は次のとおりです。
- タイムスケジュール:集合時間、リハーサルの有無、開始・終了時刻を再確認
- 会場詳細・入館手順:受付方法、控室の場所、担当者の連絡先を共有
- オンライン接続:アクセスURL、パスワード、リハーサル時間を確認し、通訳機能の権限もテスト
- 通訳機材の準備:設営や配布の担当者、トラブル時の対応方法を確認
- 通訳者サポート:控室や飲料・食事の手配を誰が担当するかを決定
こうした細部を事前に詰めておけば、当日の混乱を防げます。
吉香でも「小さな行き違いは事前調整で回避できる」と考えており、こういった事前の打ち合わせを重視しております。
STEP7:スポーツ通訳業務実施
通訳者は事前打ち合わせ内容と契約条件に基づき、仕事を遂行します。
逐次通訳であれば話すタイミングのコントロール(選手が興奮して被せて話してしまう場合の調整など)も必要ですし、同時通訳なら機材を通じてリアルタイム訳出を行います。
依頼側としても、現場では通訳者にすべて丸投げではなく協力的なサポートを心がけるとスムーズです。
たとえば記者会見であれば司会進行が通訳発言のタイミングを配慮したり、通訳者のそばに水を用意しておく等の配慮です。
試合後インタビューなら、インタビュアーが通訳者にも適宜目配せしながら質問してくれると訳しやすくなります。
通訳者と依頼側が二人三脚で臨む姿勢が、より良い通訳結果につながります。
スポーツの現場では予想外のハプニングも起こりえますが、経験豊富な通訳者であれば臨機応変に対応してくれるでしょう。
吉香から派遣された通訳者はこれまでNBAや五輪の現場でも急なスケジュール変更に臨機応変に対応してきております。
このような対応はプロに任せつつ、依頼者は通訳者がパフォーマンスを発揮できるようサポートすることがより良い結果につながります。
STEP8:報告
通訳業務が終わったら、事後報告とフィードバックを行います。
通訳会社経由の場合、担当コーディネーターから依頼者側に「無事終了しました」と報告があり、必要に応じて反省点や次回への改善提案などフィードバックが共有されます。
依頼者側も感じたことを伝えておくと、次回依頼時により良いサービスにつながるでしょう。
たとえば、「もう少し専門用語の訳を簡潔にしてほしかった」「通訳者が非常によくやってくれたのでまたお願いしたい」などです。
特に良かった通訳者がいれば次回も指名することも可能です。
また、機密資料を渡していた場合は資料の回収または廃棄確認も重要です。
録音データや配布資料が残っていれば回収し、機密保持の観点からきちんと処分します。
また、請求書の受け取り・支払い処理も滞りなく進めましょう。
スポーツ通訳の依頼に失敗しないためのチェックポイント

専門性の高いスポーツ通訳ですが、「安さ」で選ぶと後悔につながることも少なくありません。
そうならないために、依頼時は次のポイントを確認しておきましょう。
心配な方は、吉香のようにスポーツ通訳の実績豊富な会社に相談することをおすすめします。
通訳者の専門性を必ず確認する
スポーツ通訳では、専門性が問われるため、通訳者のバックグラウンドが特に重要です。
依頼前に候補者の得意分野や実績をしっかり確認しましょう。
得意分野・実績の確認(競技経験やスポーツ案件歴)
まず、その通訳者がどの競技分野を得意としているかを確認します。
たとえばサッカーなら「オフサイド」の概念やサッカー独特の用語に精通しているか、野球なら「送りバント」「満塁打」といった野球用語が即座に訳せるか、格闘技ならリーチや技の名前を理解しているか、といった具合です。
過去にスポーツ通訳の経験があるかどうかも重要な指標です。
たとえプロの通訳者でもスポーツ通訳に初挑戦だと用語や雰囲気に戸惑う可能性があるためです。
依頼時には「〇〇の通訳経験はありますか?」と聞いたり、通訳会社から提供されるプロフィールで確認したりしましょう。
「以前○○大会で通訳しました」「△△チーム専属通訳をしていました」など具体例があれば安心です。
メディア対応や国際大会での経験の有無
記者会見やテレビ出演での通訳経験があればメディア対応に強く、オリンピックやW杯の実績があれば大舞台にも慣れていると判断できます。
また、スポンサー対応やVIPアテンド経験のある通訳者は、マナーや気配りにも優れています。
単なる語学力ではなく、どんな現場経験を持っているかが重要です。
吉香ではNBAや東京五輪など世界規模イベントの実績を持つ通訳者も多く、ご依頼者さまの要望に合わせた適任の通訳者をご提案させていただきます。
契約条件を事前に明確にする
スポーツイベントは予定変更がつきものです。契約時に次の点を確認しておきましょう。
- 拘束時間・延長料金:延長が想定されるなら条件を明記しておきましょう。吉香では8時間以上で20分超過すると延長料金が発生(Aクラスは1時間15,000円〜)します。
- キャンセル規定:前日・当日のキャンセルで100%請求というケースも多いため、仮押さえや主催者都合の扱いを確認しておくと安心です。
- NDA(秘密保持契約):戦略や選手情報を扱う以上、守秘義務は重要です。吉香であれば、ご要望に応じてNDA締結が可能です。
契約条件はトラブルが起きてからでは遅いため、必ず書面で明確化するのが鉄則です。
事前資料を共有する
スポーツ通訳の依頼がうまくいくかどうかの成功のカギは、実は資料共有にあります。
- 選手プロフィール・戦績:特に海外選手はカタカナ表記も添えて正確に。
- 用語集:略語や戦術名は英日対訳でまとめておく。
- 想定Q&A:記者質問やコメント案を共有すると精度が上がる。
- 詳細スケジュール:タイムテーブルを通訳者に伝えることで、現場対応がしやすくなる。
こうした準備があれば「通訳者だけ分からない」という場面を避けられます。
コミュニケーション力も重視する
最後に見落としがちなのが、通訳者自身のコミュニケーション力や人柄です。
どんなに語学・専門知識があっても、現場で選手やスタッフとうまくコミュニケーションを取れなければ円滑な通訳はできません。
たとえば通訳者が極度に堅物だと、選手がせっかく熱く語ったコメントも冷たい印象になってしまうかもしれません。
逆にフランクすぎても困りますが、適度に選手と打ち解けられる柔軟さも重要です。
特にファンイベントやメディア対応では、場を和ませる力のある通訳者だとその場全体が良い雰囲気になります。
依頼前に通訳者の人となりを知るのは難しいですが、通訳会社に「明るく機転の利く方がいい」などリクエストすると考慮してくれるでしょう。
選手やスタッフから信頼される通訳者であれば、通訳内容もよりスムーズに受け入れられます。
難しいことではありますが、語学力+αの人間力にも目を向け、安心して任せられる人物かを見極めると良いでしょう。
吉香のスポーツ通訳実績
吉香にはスポーツ通訳に精通した通訳者が多数在籍しており、プロバスケットボールからラグビー、ゴルフツアーまで様々な現場での通訳支援を行ってきました。
その中から代表的なスポーツ通訳の実績をご紹介します。
NBAジャパンゲーム ホスピタリティスタッフ(コーチ・選手・関係者のアテンド)

吉香は2019年および2022年に日本で開催されたNBA Japan Gamesで、大会公式のホスピタリティスタッフを数十名派遣しました。
アメリカから来日したNBAチーム(コーチ、選手、チーム関係者)に対し、空港出迎えからホテル・練習会場・試合会場への移動までスケジュール通りスムーズに行えるようアテンド通訳兼サポートを提供しました。
言語サポートはもちろん、移動中の案内や日本での滞在が快適になるよう細部まで配慮した結果、ゲストから高い評価と信頼を毎回いただいています。
当日のスケジュール急変にも臨機応変に対応できるスタッフクオリティが評価ポイントでした。
さらに2021年の東京オリンピックでは、アメリカ男女バスケットボールチーム(USAB)が来日した際にも同様のサービスを提供し、円滑なチーム受け入れに貢献しています。
(他にも、吉香ではラグビーワールドカップや国際マラソン大会での通訳サポート、プロ野球球団の新外国人選手専属通訳派遣など、多数の実績がございます。)
吉香のスポーツ通訳実績「NBAジャパンゲーム ホスピタリティスタッフ (コーチ・選手・関係者のアテンド)」
スポーツ通訳なら吉香におまかせください!

スポーツ通訳の重要性や依頼方法について解説してきましたが、「結局どこに頼めばいいの?」という方には実績豊富な吉香(KIKKO)にお任せください。
吉香(KIKKO)は創業40年以上の実績を持ち、約2,000名の通訳者ネットワークを活用しながら、スポーツ分野に特化した通訳サービスを提供してきました。単なる言語サポートにとどまらず、空港やホテルでの受け入れ、移動や宿泊の手配など現地での細かなロジ対応まで徹底しており、初めて外国人選手を迎える企業や団体でも安心して任せられます。
また、国際大会や大規模イベントでの同時通訳機材の手配や、万一のトラブルに備えたZoomによるリモート通訳など、最新のニーズにも柔軟に対応しています。
特に強みは「スポーツ通訳」に精通したプロ人材を多数抱えている点で、ゴルフやバスケットボール、ラグビー、テニスなど幅広い競技に対応可能です。
実際にVIP向けの接待ゴルフや国際大会でのアテンド通訳を通じて、競技特有の用語や現場の雰囲気を的確に伝え、高い評価を得ています。
さらに、長期にわたるイベント運営のノウハウも豊富で、スタッフ間の連携や突発的な変更にも柔軟に対応できる体制を備えています。
「まだ依頼内容が固まっていない」という段階から相談できる点も魅力で、予算や規模に合わせて最適なプランを提案可能。
スポーツ通訳を検討しているなら、豊富な経験と信頼性を兼ね備えた吉香にご相談ください。











