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通訳翻訳コラム

「フリーランス」ってどうすればなれるの?

通訳や翻訳の仕事をするにあたって、「フリーランス」という言葉をよく耳にします。

「フリーランス」とは、特定の企業、団体、組織などには専従せず、自分が持っている才能や技術やノウハウを提供することによって収入を得ている人のことです。フリーランスのことを、「個人事業主」「フリーランサー」「フリー」と呼ぶこともあります。

ベテランの翻訳者や通訳者は、スキルも高く、依頼主からの指名も多いため、フリーランスで仕事を受けています。そうすることで、より多く収入を得ることができるからです。
またフリーランスとして働くことで、より自分に合った内容の業務を選択することもできますし、自分のライフステージに合わせて労働時間を調整できます。このように、柔軟な働き方ができることもフリーランスとして働く大きな魅力の一つです。
では、どうすればフリーランスになれるのでしょうか。フリーランスとしてどんなことに注意しておけばいいでしょうか。フリーランスとして働くことについて、よくある疑問に絞って簡単に解説します。

 

会社員とフリーランスの違いって何?

まずは、「会社員」と「フリーランス」の違いを考えてみましょう。
その違いはさまざまありますが、これまで会社員だった方がフリーランスになるときの一番大きな変化は、「業務以外の仕事」の増加です。
例えば企業では、業務に関する契約、見積書や請求書の作成、納税などは、法務部・営業部・経理部などの社員が分担して行いますが、フリーランスはこれら全てを自分で行わなければなりません。フリーランスになるということは、これらの作業のために、業務以外の時間や経費を割かなければいけないということです。
またフリーランスになると、業務量も収入もクライアントからの発注次第で変化します。閑散期には、クライアントに向けて営業活動をしたり、スキルアップのための勉強をしたりするなど、有意義な時間の使い方を考えておく必要もあるでしょう。

 

フリーランスになるためには届出は必要なの?

実は、フリーランスとして働くために、特別な届出をする必要はありません。
本来であれば、「個人事業の開廃業届出書」(以下略して「開業届」といいます)という書類を税務署に提出するのですが、出さなくても特に罰則がないため、提出せずにフリーランスのお仕事をされる方もいらっしゃいます。
つまり、「私はフリーランスの翻訳者です」と宣言してしまえば、今からでもすぐにフリーランスになれるのです。
ちなみに、先に説明した「開業届」ですが、これを提出すると確定申告のときに節税効果の高い青色申告を行うことができます(開業届を提出する以外にも要件があります)。青色申告は65万円の控除が受けられます。フリーランスの方は、ある程度の収入が得られるようになってから青色申告を行うケースが多いようです。(青色申告でない場合の確定申告は白色申告といい、フリーランスの方で白色申告を行なっている方もいます。)
またその他にも、「開業届」の提出によって社名(屋号)が付けられますので、会社名で銀行口座を作ることができるようになります。社名があると、社会的信用も得られやすくなり、大きな仕事を受けられるようにもなります。

 

お仕事の依頼を受けるときに確認しておくべきことは?

クライアントからお仕事を依頼されたとき、まず納期や委託料など確認することでしょう。それ以外にも、とても細かなことですが、あらかじめいくつか確認しておくといいことがあります。
一つは請求締日です。請求締日は、委託料が支払われるタイミングに関係します。
例えば、お仕事内容によっては、納品後にクライアントチェックが長くかかる場合があります。チェックが1ヶ月以上かかることもあります。この場合、「納品日=請求締日」であれば委託料は比較的すぐに支払われることになると思いますが、「チェック完了日=請求締日」の場合には委託料の支払が翌月以降になる可能性があります。
生活のためにも、収入を得られるタイミングを正確に掴んでおくことは重要です。あらかじめ請求締日を確認すると同時に、場合によっては支払いを前倒ししてもらえないか交渉する必要も出てくるかもしれません。

また、翻訳業務においては、チェックや修正指示が何回くらい発生しそうなのかということも確認しておくべき事項です。
例えば、クライアントのチェック担当者が複数名いるときは、何度も修正ややり取りが発生して、その分手間も時間も掛かってしまうことがあります。業務を依頼された時点で、業務内容やクライアントの体制に合わせて、「修正は△回までです」「提出後の△日間までは修正対応をします」といったように、あらかじめ回数や期限を決めておくことでスムーズに進行する場合もあります。経験を積みながら工夫をしていくとよいでしょう。

 

見積書や請求書は、どうやって作ったらいいの?

見積書や請求書については、インターネット上にもさまざまな書式が存在しているので、そうした定型書類を利用するのも手段の一つです。また、お仕事を依頼してくれたクライアントに、「見積書や請求書は、所定の書式がありますか?」と伺っておいてもいいでしょう。クライアントが、所定の書式を提供してくれる場合もあります。
請求書には、請求項目、単価、消費税の有無、請求合計金額、納品日、請求締日、クライアントの住所や名前、自分の住所や名前、振込先の口座情報を記載します。そのほかに、支払期限、源泉徴収税などを記載する場合もあります。

 

確定申告は、いつ行ったらいいの?

確定申告とは、1月1日から12月31日までの1年間に得た収入に対する所得税・復興特別所得税を計算し、支払う手続きのことです。確定申告は、収入を得た翌年の2月16日から3月15日までに行います。
確定申告に関する書類は、各地の税務署の窓口で直接受け取ることができるほか、国税庁のホームページでダウンロードできますし、オンラインで計算して申告する方法もあります。
確定申告の際には、マイナンバーの記載をする必要があります。同時に、お仕事を依頼してくれたクライアントに対しても、マイナンバーの控えを提出する場合がありますので、あらかじめマイナンバーや身分証明書のコピー等を用意しておいたほうがいいでしょう。
また確定申告の際には、「支払調書」を手元に用意しておくとよいでしょう。
「支払調書」は、お仕事を依頼してくれたクライアントが年末か年初に発行してくれるもので、1年間に支払った業務委託料や、すでに源泉された税額が示されています。「支払調書」があれば、確定申告の際の計算を、間違えることなく簡単に行うことができます。